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最初のディスカッション

2011.10.07

土地を購入して敷地も決定し、設計事務所と仮契約を済ませると、いよいよ家づくりの具体的な段階に進むことになります。当たり前のことですか、マンションや建売り住宅と違い、オリジナルの家は、まったくのゼロの状態から出発します。設計者は、施主の内部から、「あり得べき理想の家」を引き出さねばなりません。あとにも先にも、これが設計者の最重要の役割だと言っても過言ではないのです。これは当然といえば当然ですか、実践するのはかなり難しい作業といえるでしょう。なぜなら、誰でも始めから100パーセントを相手にさらけ出せるわけはないからです。心の奥にしまってある思いを、第三者が引き出すのは容易ではありません。さらには、施主自身が気付いてさえいない心配や要望をも設計者は発見し、客観化しなくてはならないのです。このように見てくると、設計者の作業とは、精神分析家のそれとダブつてくるかもしれません。そうなると、「言葉」の重要性がいちだんと明らかになるでしょう。設計者との打ち合わせというと。すぐに図面によるやりとりが思い浮かびますが、その前に、言葉でのコミュニケーションがなにより重要なのです。図面やスケッチは、その結果としての成果物、あるいは補助的手段なのです。

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