説明会や公聴会では、反対意見を述べる者が多いほど有利なのだが、説明会そのものを「成立せず」にしてしまう戦法もある。まず、説明会そのものの性格についてだが、あくまで開発行為の手続きの一環として行われていることを知る必要がある。つまり、業者サイドからすれば、説明会を無事乗り切らないことには、次の手続きに進めないのだ。そのため業者は役所に、何月何日に説明会を開催したという文書を提出せねばならない。そこで、この説明会そのものを「成立しなかった」とする手が考えられる。
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要するに、会をぶち壊すのである。これには、二つのスタイルがある。一つは、住民が次々と反対意見を述べることで、収拾がつかなくしてしまうやり方だ。説明会の司会役はたいてい業者側の人間がつとめているのだが、その司会者になるべく口を開かせないよう、入れ替わり住民が反対の意見を発言し続けるのである。説明会は、たいてい一〜二時間程度の時間をとって開いているケースがほとんどだが、そうなると「時間切れ」のかたちで会は終了してしまう。この場合、最後に業者に「もう一度、後日説明会を開催します」といった発言をさせて、終了しないといけない。つまり、その日だけで説明会が終わらなかったことを表明させておくのだ。後日、改めて説明会の通知が来たら、再度住民を動員し、ふたたび反対意見のオンパレードの場となるように仕向け、二度目も不成立に終わらせるのである。これを何度もくり返せば、業者は弱ってしまうだろう。そのためにも住民サイドとしては、事前に入念に根回しをしておかなければ成功はおぼつかない。そこで、説明会開催日の数日前に、主だったメンバーに招集をかけ、役割分担を書いた紙などを配布して、かなり細かく段取りを説明しておく必要がある。つまり、反対意見をどの順番で誰が言うのか、ヤジを誰が飛ばすのかなどキチンと根回ししておくのだ。できれば、メンバー各自の当日とるべき行動をリハーサルしておくと無難だ。