Sさん夫妻は、まず庭仕事の道具や大工道共を収納するための納屋と棚を設置。奥さんがガーデニング、ご主人が大工仕事をする際の作業台と休憩用のテーブルーセットも置いた。雨の日に洗濯物を干すにも重宝するという。奥さんの両親と同居することになったら、ピロティの空間にもう一軒の家をすっぽりとはめ込んでしまう計画だった。基礎も柱も屋根もあるから、間取りに合わせて壁を張り、キッチンやバスートイレをつくるだけでいい。
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実際には最後まで両親との同居は実現しなかった。ご両親がどうしても故郷を離れることをいやがったためである。「ひょっとしたら同居」のために施した仕掛けや投資は無駄になったとも思えた。しかし夫妻は少しも後悔していなかった。「気持ちのいい家ですからね。だけど何にも増して、いざというときに慌てないですむという安心感が大きかった。両親のためにできるだけのことはしたという満足感も残りました」。