一時は、どんなにローンを組んでも返済できない天井知らずのマンション価格のために、日本中はホームレスであふれるのではないかと言われたこともあった。しかし、慣れとは恐ろしいものである。いまでは35年と言われても驚かず、3900万円と聞いても高いとは思わなくなってしまった。数十年もすればマイホームローンをかかえる老人であふれかえる世の中になるのかもしれない。ただ願うことは、買ったマンションがローンの支払いが終わるころまで住める状態であることを祈るのみである。
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ところで、わずか数年前には7000万円、8000万円という億ションに手が届くのではないかといわれたマンション群の隣に、いまは限りなく4000万円に近い3000万円台のマンションが建ち並ぶ不思議である。外観がそれほど違っているわけではない。見た目にはどちらが7000万円台で、どちらが3000万円台かわからない代物もある。どうしてこんなに安いマンションが建てられるのか。もっとも安いといっても4000万円にちかいのだから安くはないが、しかし建物によってはバブル期の半値にちかいものもあるのだ。もちろん土地価格の下落が占める割合は大きいだろうが、それだけではないはずで、つまりここにはちょっとしたカラクリがあるからである。